アパート大規模修繕費用|オーナーの判断と備え方

アパートや小規模な賃貸マンションを所有されているオーナー様から、大規模修繕費用について「結局いくら用意しておけばよいのか分からない」というご相談をいただくことが増えています。分譲マンションであれば管理組合が積立金を集めて総会で決めますが、一棟をお持ちのオーナー様は資金の準備から時期の決定まですべてご自身の判断で決めなければなりません。

丸投げアパマンは埼玉県坂戸市に本社を構える地域密着型の大規模修繕専門店として、集合住宅や工場の修繕を手掛けてまいりました。この記事では賃貸経営という立場から見た大規模修繕費用の考え方を、資金の用意の仕方や実施時期の決め方、入居者への配慮、見積書の確認方法まで順に整理していきます。

大規模修繕費用のイメージ

Table of Contents

賃貸オーナーが一人で決める大規模修繕費用

管理組合がない一棟オーナーの立場

一棟のアパートや賃貸マンションでは、修繕の内容も時期も予算もオーナー様お一人の判断で決まります。分譲マンションのように決議を待つ必要がない分、決めてしまえば動き出しは早くできます。その一方で判断の結果はすべてご自身の収支に返ってくるため、費用の根拠を自分で確かめておく姿勢が欠かせません。

実際のご相談では「まだ大丈夫だと思っていた」というお声を非常に多くいただきます。外壁のひび割れや屋上防水の劣化は日々少しずつ進むため、その建物に住んでいない所有者ほど変化に気づきにくいのが実情です。

目安として語られる数字の読み方

大規模修繕の費用は建物の規模や築年数、仕様によって変動します。一般的には1戸あたり80万円〜120万円程度が目安とされ、30戸規模のマンションでは2,000万〜3,000万円が一つの目安です。ただしこれは平均的な条件をならした目安の数字にすぎません。

同じ戸数であっても外壁の面積や屋上の形状、過去の修繕履歴によって金額は大きく動きます。目安の数字は「自分の建物がその範囲に収まりそうか」を確かめる出発点として使い、実際の金額は現地調査のうえでお見積りをご確認ください。

家賃収入との関係で費用をとらえる

賃貸経営において修繕費用は、家賃収入のなかから長い時間をかけて回収していく性質の支出です。総額だけを見ると大きな金額に感じられますが、次の修繕までの年数で割り戻せば一年あたりの負担として捉え直すことができます。

この見方に慣れておくと、家賃水準を保つために今必要な工事なのか、それとも次回に回せる工事なのかという線引きがしやすくなります。なお税務上の取り扱いや資金調達については専門的な判断を伴いますので、顧問の税理士や取引先の金融機関にご確認ください。

積立の仕組みがない場合の資金の用意

家賃収入から自分で積み立てる

分譲マンションでは毎月の修繕積立金という仕組みが用意されていますが、一棟の賃貸物件にはその仕組みがありません。そのため多くのオーナー様は、家賃収入の一部を修繕用として別に置いておく方法を取られています。修繕専用の口座を分けておくと、日々の運転資金と混ざらず残高を把握しやすくなります。

大規模修繕は12〜15年周期が一つの基準とされます。逆算すると、前回の工事から数年のうちに積み立てを始めておけば、次の工事まで十数年の準備期間を確保できる計算になります。築10年を過ぎた頃から定期点検を受け、概算の把握と積み立ての見直しを並行して進める形が現実的です。

借入という選択肢を検討する場合

手元資金だけでまかなえない場合には、金融機関からの借入を検討されるオーナー様もいらっしゃいます。返済が家賃収入の範囲に収まるかどうかが判断の中心になりますが、融資の可否や条件は建物や事業の状況によって異なります。借入の可否や条件は必ず金融機関にご確認ください。

この検討を進めるうえでは、工事内容と金額が固まった見積書が手元にあることが前提になります。概算のままでは資金計画も立てられませんので、まずは建物診断と見積もりを済ませてから資金の話に進む順番をおすすめしています。

工事を分割して負担を平準化する

すべての工事を一度に行うことだけが選択肢ではありません。屋上防水を先に行い、外壁の塗り替えは数年後に回すというように、優先度の高い工事から段階的に進める方法もあります。一度の支出額を抑えられる点は、資金の準備が整っていない場合に有効です。

ただし足場を必要とする工事を分けると、仮設費用が回数分だけ発生します。総額では割高になる場合があるため、分割するかどうかは金額と資金繰りの両面から比べて決める必要があります。丸投げアパマンでは、まとめた場合と分けた場合の双方でお見積りを作成し、比較のうえでご判断いただいています。

空室と家賃を考えた実施時期の決め方

賃貸の繁忙期を外して考える

大規模修繕工事の期間は、おおよそ2〜3か月が目安となります。規模が大きい建物ではさらに長くなり、当社が手掛けた事例では約5か月に及んだマンションの大規模修繕工事もありました。この期間は足場と養生シートで建物が覆われるため、外観の印象が普段とは変わります。

賃貸の申し込みが集中する時期に足場が架かっていると、内見の印象に影響することがあります。募集を強めたい時期と工事の時期が重ならないよう、年間の入退去の流れを見ながら着工月を決めておくと安心です。

先延ばしが費用に跳ね返る場合

時期の調整には限度があります。10年以上メンテナンスを行わずに放置すると劣化が進行し、全面改修が必要になる場合もあります。雨水が内部に回ってしまえば下地の補修が加わり、当初の想定より工事の範囲も金額も膨らみます。

定期点検を受けずにいると、大規模修繕を何年ごとに行うかという判断を誤りやすく、結果として修繕費用が増大する可能性が高まります。先延ばしそのものが悪いのではなく、根拠を持たないまま延ばすことが費用の増加につながるとお考えください。

気候と工程の関係を知っておく

塗装や防水には乾燥のための時間が必要で、雨の多い時期や気温の低い時期は工程が延びやすくなります。工期が延びれば足場の設置期間も長くなり、入居者様の生活への影響も長引きます。着工時期を選べる状況であれば、天候の安定した時期を選ぶほうが進行は読みやすくなります。

気候と工程の関係を知っておくのイメージ

入居者への配慮が費用と工程に効いてくる

工事のお知らせと事前説明

入居者様がお住まいのまま進める工事では、事前のご案内が工事の進みやすさを大きく左右します。着工日と工期、作業時間帯、足場が架かる期間をあらかじめ書面でお伝えしておくと、問い合わせや行き違いを減らすことができます。丸投げアパマンではご契約後に近隣へのご挨拶を行ってから施工を開始しています。

お客様からは「対応が丁寧で、住人にもちゃんと寄り添ってくれて助かりました」というお声もいただいております。オーナー様に代わって説明の役割を担えることは、遠方にお住まいの所有者様ほど負担の軽減につながります。

騒音とにおいへの対応

高圧洗浄や下地補修の作業では音が出ますし、塗料によってはにおいを感じる場面もあります。作業時間を日中に限る、音の大きい工程の日を事前に知らせるといった配慮によって、入居者様の受け止め方は変わってきます。

こうした配慮を省くと、苦情への対応に時間を取られたり、工程を止めざるを得なくなったりすることがあります。止まった日数は工期に加算され、足場の期間も延びますので、結果的に費用面へも影響します。当社ではご指摘をいただいた際に専任担当が即日対応し、原因の説明と是正措置をお伝えする体制を取っています。

ベランダの使用制限と荷物の移動

外壁や防水の工事では、ベランダに置かれた荷物を一時的に移動していただく必要が生じます。洗濯物を干せない日が続く場合もあり、生活への影響としては最も体感されやすい部分です。該当する日程を早めにお伝えし、期間をできるだけ短く区切る工夫が求められます。

ここでの説明が不足すると、退去のきっかけになってしまうことも考えられます。空室が増えれば家賃収入が減り、修繕の効果を打ち消してしまいますので、入居者様への配慮は費用対効果の一部として捉えておくことをおすすめします。

今やる工事と次回に回す工事の線引き

建物を守るために先送りしにくい部分

大規模修繕の対象は主に外壁や屋上の防水、共用部の設備更新、給排水管の更改などです。このうち雨水の侵入を防ぐ部分は、傷んだまま放置すると建物内部の劣化に直結します。屋上やベランダの防水、外壁のひび割れやシーリングの補修は、優先度の高い工事として考えられます。

防水工事を大規模修繕と連動して実施することで建物全体の寿命が延び、結果的に修繕費用の長期的な抑制につながります。目に見える範囲の見栄えよりも、まず建物を守る工事に予算を配分するという順番です。

見た目の改善は収支から判断する

色の変更や共用部の意匠に関わる工事は、入居募集での印象に効く一方で、次回へ回す判断もできる部分です。空室が続いている物件では改善の効果が見込める場合もありますし、稼働が安定している物件では次回にまとめる選択もあります。

迷われた場合は、その工事によって家賃や稼働がどう変わりそうかという観点で並べ替えてみてください。建物を守る工事収益を伸ばす工事を分けて考えると、限られた予算の配分先が整理しやすくなります。

判断の根拠は建物診断に置く

優先順位を感覚で決めてしまうと、あとから「あれもやっておけばよかった」という後悔につながります。大規模修繕は4つのステップ、すなわち建物診断、修繕計画の策定、施工、確認の順で進みます。最初の診断で劣化の位置と程度を押さえておけば、どこまでを今回の範囲にするかを数字で説明できるようになります。

一棟の規模による違いと部分施工という選択

戸数と階数で変わる費用の構造

修繕費は建物の規模、劣化の度合い、使用する材料、施工範囲、工期など多くの要素にもとづいて算出されます。木造二階建てのアパートと中高層の賃貸マンションでは、必要な仮設の内容も工法も異なりますので、同じ1戸あたりの目安をそのまま当てはめることはできません。

階数が上がるほど足場や安全対策の比重が増し、戸数が少ない建物ほど一戸あたりの負担は大きく出やすくなります。小規模なアパートで「思ったより高い」と感じられる背景には、この費用の構造があります。

足場を組む範囲をどう決めるか

仮設費用は工事のたびに発生します。屋上防水だけであれば足場を必要としない場合もありますが、外壁の作業が入ると全面に架けることになります。足場が架かるタイミングは、高所の点検や細かな補修をまとめて行える機会でもあります。

この機会に何をまとめておくかで、次回までの手間と支出は変わってきます。当社では足場を架ける期間に実施できる工事を洗い出し、今回まとめるか次回に回すかをオーナー様と一緒に整理しています。

部分施工が向く場合と向かない場合

劣化が特定の面や特定の階に偏っている場合には、範囲を絞った施工が有効なことがあります。南面や西面だけ傷みが早い建物は珍しくありませんし、雨漏りの原因箇所が限られていれば先にそこだけを直すという判断もできます。

反対に建物全体で同じように劣化が進んでいる場合は、分けて施工すると仮設費が重複し割高になります。部分施工の可否は現地調査の結果によって変わりますので、劣化の分布を確認したうえでご提案しています。

見積書で確認する項目

数量と単価が書かれているか

見積書を受け取ったら、まず工事一式という表記だけで終わっていないかをご確認ください。外壁塗装であれば施工面積、防水であれば平米数と工法、シーリングであれば延長といった数量と単価が記載されていれば、金額の根拠を追うことができます。

記載が細かいほど、他社様のお見積りと並べたときに比較ができます。丸投げアパマンでは明確な単価設定と相見積もりの比較サポートを基本サービスとしてご提供しており、他社様との比較を前提としたご相談も歓迎しています。

諸経費や仮設に何が含まれるか

工事費用だけでなく、諸経費、養生、足場代の扱いも確認しておきたい項目です。含まれているつもりが別途になっていたという行き違いは、金額の印象を大きく変えます。廃材の処分費や現場管理費についても、どの項目に入っているかを尋ねておくと安心です。

極端に安い見積もりが出てきた場合には、必要な工程が省かれていないかを確かめてください。下地補修の数量が少なすぎる、塗布回数が減っているといった差は、数年後の劣化となって現れます。

保証とアフター点検の記載

工事後の保証内容も、見積もりの段階で書面で確認しておきたい部分です。丸投げアパマンでは施工内容に応じて最長10年の保証をお付けし、施工後の定期点検を無料で実施しています。保証の対象範囲と期間が明記されているかどうかは、比較の際の重要な材料になります。

坂戸市周辺での丸投げアパマンの進め方

無料の現地調査と診断報告書

当社では現地調査から見積もり提出まで完全無料で対応しています。建物診断報告書や長期修繕計画の作成も無料で承っており、今回の工事だけでなく将来を見据えた計画としてご確認いただけます。無料の現地調査はご予約制で承っています。

埼玉県坂戸市では築20年以上のマンションやアパートを中心に、大規模修繕のご相談が増えています。住宅開発が進んだ地域では築15年以上の物件がまとまって修繕の時期を迎えるため、早めに順番を押さえておく意味は小さくありません。

施工事例から見る費用感

埼玉県熊谷市のV様マンションでは、築42年の11階建て物件の大規模修繕工事を担当しました。外壁塗装にはハイパーユメロック(05-40B)を使用し、参考価格は約3,500万円、工期は約5か月に及びました。規模と築年数によって工事の内容がここまで変わるという一例です。

埼玉県川口市のアパートでは外壁塗装のご依頼をいただき、川越市の集合住宅では大規模修繕工事をお任せいただきました。坂戸市を中心に集合住宅や工場での実績を重ねてまいりましたので、建物の種類ごとの勘所も蓄積されています。

工事後の保証と定期点検

30年以上にわたり建設業に携わり、地域の気候や行政制度、流通に精通していることが丸投げアパマンの強みです。地元の気候や建物特性を踏まえた工法選定から施工管理、アフターサポートまで一括してお任せいただけます。

工事後の保証と定期点検のイメージ

よくあるご質問

Q 大規模修繕の周期は何年ごとに考えるのが一般的ですか?

A 一般的には12〜15年が目安とされますが、建物の状態によって異なります。立地や使用状況、過去の修繕履歴によってもよいタイミングは変わりますので、築10年を過ぎた頃から定期点検を受けて判断されることをおすすめします。

Q 積立の仕組みがない一棟オーナーは費用をどう用意すればよいですか?

A 家賃収入の一部を修繕用として別に置いておく方法が基本になります。工事を段階的に分けて一度の支出を抑える進め方もありますが、足場を必要とする工事を分けると仮設費が重複します。借入や税務上の扱いについては金融機関や税理士にご確認ください。

Q 大規模修繕は必ず一度にまとめて行う必要がありますか?

A 建物の状態によっては範囲を絞った施工も可能です。劣化が特定の面に偏っている場合は部分施工が有効なこともありますが、全体に劣化が及んでいる場合はまとめたほうが総額を抑えられます。現地調査の結果をもとにご提案しています。

Q 工事期間中の空室や家賃への影響が心配です

A 工期はおおよそ2〜3か月が目安で、規模の大きい建物ではさらに長くなります。募集を強めたい時期と足場の架かる期間が重ならないよう着工月を調整し、入居者様への事前のご案内を丁寧に行うことで、生活への影響を抑えることができます。

Q 見積もりを取る前に費用の見当をつけられますか?

A 建物の規模や状態によって金額には幅がありますので、事前に正確な数字をお出しすることはできません。丸投げアパマンでは無料の現地調査と診断報告書によって劣化状況を客観的にお示ししたうえで、複数プランでのお見積りをご提示しています。

Q 見積書ではどこを見ればよいですか?

A 工事一式ではなく、数量と単価が記載されているかをご確認ください。あわせて諸経費や養生、足場代の扱い、保証の対象範囲と期間も書面で確かめておくと、他社様のお見積りと並べたときに比較ができます。

大規模修繕費用を賃貸経営の視点で判断する

オーナー様ご自身の物差しを持つために

一棟の賃貸物件における大規模修繕費用は、総額の大小だけで語れるものではありません。資金をどう用意するか、いつ着工するか、どこまでを今回の範囲にするかという判断が、そのまま次の十数年の収支につながっていきます。

そのための土台になるのが、建物の状態を客観的に示した診断と、根拠の追える見積書です。埼玉県坂戸市を中心とした地域で修繕をお考えのオーナー様は、まず現地調査からお気軽にご相談ください。大規模修繕の周期については大規模修繕の周期は何年か、費用相場の詳細はマンション大規模修繕の費用相場と注意点でも解説しています。

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